やんばるから本格的なウイスキーが生まれるとは、誰も思っていなかった。しかも、それをかたちにしたのが二人の女性だとは。けれど、だからこそ私たちはつくりました。ひとりはこの地に生まれ、ひとりはこの地を故郷に選んだのです。
サブリナは二十年以上、金融とマーケットリサーチの世界で生きてきた。ローマ、ロンドン、東京、香港。さまざまな都市を経て、たどり着いた場所が沖縄だった。二十七年前のことだ。夫の故郷であり、子どもたちが生まれた島。それが、サブリナにとっての沖縄だった。
やんばる生まれの池原綾子は、五代続く蒸溜家の家に育った。父の信念は一つ、「本物のウイスキーは、この地でつくれる」。世界遺産の森と、その水がある。そのことを、幼い頃から身体で知っていた。
母として、次の世代のために創っています。同時に、その前の世代への敬意も忘れずに。それぞれのかたちで、二人の父がこの蒸溜所の精神を形づくりました。